xbox 2026/03/02

Microsoft Gaming CEO交代

Mess until I die.

FUTURE OF XBOX

2026/02/21の朝、目を覚まして真っ先に𝕏を開けば、とんでもないニュースで溢れかえっており、思わずそっ閉じした。
それは、長年Xboxの顔であり続けた、Microsoft Gaming CEOであるPhil SpencerのMS退社であった。そして、Sarah Bondも同様に退社することとなっており、たぶん撤退だとか騒がれていたのだろう。それはもはや平常運転だが

Return of Great Xbox

公式発表などを見た方が早いし、発表から数日経っているので詳しくは省略するが、新たにCEOとして就任するのはAsha Sharmaという方で、ゲーム業界とは無縁の人物でありMicroSlopoftではAIエンタープライズチームの開発責任者を務めていた。
メモリ高騰とSlopの氾濫を招き、世界中のゲーマーから敵視された生成AI関連の職を務めてきた人物なのだから、当然誰も良い印象は抱かないのだが、下記の本人のメッセージではゲームは人間によって作られる芸術であり、AI Slopでエコシステムを溢れさせたりはしないと、Satya Nadellaを苛立てそうな声明を含めていた。

As monetization and AI evolve and influence this future, we will not chase short-term efficiency or flood our ecosystem with soulless AI slop. Games are and always will be art, crafted by humans, and created with the most innovative technology provided by us.

Asha Sharmaは今回の声明と同時に𝕏も開設し、そこでも下記の”3つのコミットメント”を強調した。

  • GREAT games
  • Return of Xbox
  • Future of play

これらの宣言に特に意味があるとは思えないが、Xboxが死んでいたというような印象を与える”Return of Xbox”は興味深いものであり、下記の声明ではコンソールへの再びの注力が挙げられている。その後にいつもの”Everywhere”戦略に沿ったメッセージが続くが

We will recommit to our core Xbox fans and players, those who have invested with us for the past 25 years, and to the developers who build the expansive universes and experiences that are embraced by players across the world.
We will celebrate our roots with a renewed commitment to Xbox starting with console which has shaped who we are.
It connects us to the players and fans who invest in Xbox, and to the developers who build ambitious experiences for it.
Gaming now lives across devices, not within the limits of any single piece of hardware. As we expand across PC, mobile, and cloud, Xbox should feel seamless, instant, and worthy of the communities we serve. We will break down barriers so developers can build once and reach players everywhere without compromise.

また、Matt Bootyが上級副社長兼CCOに昇格し、声明ではスタジオの組織変更=レイオフなどは今回は起きていないと明確にしていた。
先述の公式発表の各声明では、自身のLinkedinでは投稿されたSarah Bondからのメッセージだけ含まれておらず、また彼女に言及しているのはPhil Spencerだけであった。次期トップとの見方が強かったのにもかかわらず、この扱いは奇妙だが、一体何があったのか?

敗因

The Vergeは、今回のCEO交代劇の裏側を報じており、Sarah Bondについての証言なども含まれていた。
まず、Phil Spencerの退任はこの1年間、社内では噂され続けていたことだという。本来02/23発表予定だったが、事前にリークされたため早期の発表となったようだ。相変わらず、リークだらけである
Sarah Bondは2023/10のアクティビジョン・ブリザード買収完了から数日後にXboxのプレジデントに昇進し、その6か月後に主要幹部のKareem Choudhryが退社、その数週間後には最高マーケティング責任者Jerret Westも退社し、こうしてマーケティングの実権を握るに至った。
その1か月後、Xboxコンソール不要をアピールしたFire TVのクラウドゲーミング対応CMが公開され、その後悪名高き”This is an Xbox”キャンペーンが本格的に開始した。
また、Sarah Bondが当初2024/07開始予定と発表し延期されたXboxのモバイル向けストアは2026年になっても未だに音沙汰がない。

Phil Spencerの指揮の下でSarah Bondが主導した、これらの”脱コンソール”戦略の結果、Xboxコンソールは北米においても壊滅的な売上となり、戦略は社内で失敗と認定された。既存のユーザーをないがしろにした結果だといえる
更には、自身のゲーマー像はイメージのための欺瞞であり、話を聞いたXboxの現従業員と元従業員のほとんどが退社に安堵しており、企業や開発者と提携関係を結ぶ能力は多くの人に称賛されている一方で、扱いにくい人物で、ビジョンに従わない者や疑問を呈する者が排除されるようなチーム体制を構築したとまで書かれている。
ここまでボロクソ書かれているが、実際にコンソール売上を壊滅させ、ブランドの終わりを告げた4本のマルチ展開を要求したのは、短期的な利益を欲したSatya NadellaとAmy Hoodではないのか? Sarah Bond主導のマーケティングは失敗に終わったが、全ての元凶ではない。スケープゴートにされているのではないのだろうか。

そうではない…はず

インターネットでは、新CEOは敗戦処理の請負人であるという言説が広まっており、かつてのXbox生みの親か誰かも同様の考えを示していた。だが、そうではない。もしそうなら、新たに呼ばずにそもそもSarah Bondなどに継がせて、そのままサードパーティーとなりハードウェアを捨てさせれば良い話である。
The Vergeの前述の記事でも、Microsoft wants a turnaround and is worried about losing Xbox, as it’s one of its only remaining successful consumer brands.とあり、Satya Nadellaはマルチ展開後の惨状を見てWindows Phoneの二の舞になることを恐れたのだろう。Xboxを失えば、消費者から嫌われるだけの企業でしかなくなる。

逆戻り?

では、Xboxを立て直すということは、独占への回帰を意味するのか?
一度決壊したダムに同じ水を戻すのは不可能だ。ユーザーに植え付けられた前提と想定を取り除くことはできない。
しかし、“Return of Xbox”やハードウェアの注力と言われれば、独占タイトルの復活と考えるのは自然なことだし、逆にそれ以外で”復活”する方法は文字通り存在しないように思える。
過去にソニーを追い込む的な発言が確認されていたMatt Bootyが昇格しているのも相まって、マルチプラットフォーム展開の失敗を暗に認めているような気もしてならない。
独占(といってもPCにも出さないという選択はもうゼロ)による収益の損失は、Asha Sharmaが公式発表で言及しなかった、Phil Spencer体制で生まれたGame Passの縮小や更なる値上げなどで実現は可能だろう。 Windows Centralの新CEOとMatt Bootyのインタビューでは、単なるパブリッシャーへの転換を改めて否定し、コンソールに重点を置くことを強調。そして、現在の戦略に対しては、下記のように述べた。

Right now, I need to learn, candidly. About the ‘why’ of these decisions, what we were optimizing for, and what the data says about the Xbox strategy today. That’s the honest answer. I’m looking at lifetime value, not just what happened in a previous moment, or in short term efficiencies and things like that. The plan’s the plan until it’s not the plan.

まだ何も決まっていないし知らないようだが、一方で:

We also know that there are a lot of players who aren’t on console or our hardware, and I want to deliver great games to them too. I need to learn more about what that can look like, what decisions were made, what we need to do going forward, and I want a little bit of time and space to do that.

これは、結局のところかつての独占路線に戻るつもりはないという考えを明確に示しているのではないだろうか。
𝕏にて独占復活を求める投稿に耳を傾けたのも、ファンをなだめるためのリップサービスに過ぎないと確信している。
そもそも、独占の最終判断はが権限を担っているだろう

『Forza Horizon 6』の結果次第では、PS5への移植を待たずにしてXbox/PCで早期展開されるパターンが増える可能性はあるが、最終的には何も変わらないどころか悪化し、この頃のRAMやSSDの高騰で次期Xboxという名のPC計画も破綻し、サードパーティーとしての地位を強固にしていくことだろう。
もう期待するのはやめだ

燃え尽きた

余談だが、こんな酷い文章を書き(打ち)終えるのに1週間以上もかかった。直近で急速にXboxへの関心が薄れており、またAIを酷使しすぎて、返事のない文章入力が至難の業となってしまったようで 何事も続かない、やる気もない。どれも全部ハルシネーションだらけのGoogleのAI検索のせいなので、早く法規制されるべきだ

また、MSはゲーム部門に限らず悲報続きである。創業者ビルゲイツとエプスタイン云々や、独占禁止法絡みのニュースなどと色々と起きており大企業のファンボーイには痛い日々が続く… いやいつも痛いか